本記事では「オゾン層の破壊」についてご説明して参ります。
地球温暖化が進行する上で、地球環境では様々な環境問題が生じています。
そんな環境問題の一つに「オゾン層の破壊」がございますが、なかなか難しい言葉ということもあって馴染みは薄いですよね。
この「オゾン層の破壊」という現象については、中学生や高校生が学ぶ科学でも扱う内容でもあります。
本記事では、以下の目次のように、基礎的な部分から丁寧に進めていきたいと思います。
1、オゾンとは?
オゾンとは、酸素原子3つからなる化学物質です(O3と書き記される)
常温常圧の状態では、薄い青色の気体であり、一般的には空気中で紫外線を受けることで発生します。
上空では、成層圏に存在するオゾンが「オゾン層」と呼ばれる層を形成しています。
これによって私たちは人体に有害な紫外線から、身を守ることができています。
*なお、一部は地上に降り注ぎ、日焼けやしみの原因となり、場合によっては元につながってしまうこともあります
とにかく、私たち人間にとって、とても重要な環境ということですね。
2、「オゾン層破壊」のメカニズム

さて、ではどのようにして上空で形成された「オゾン層」は破壊されてしまうのでしょうか?
鍵となる物質は「フロン」です。
- フロン、、、冷却スプレーなどによく使用される化学物質の1つ。上空にて、紫外線を浴びると分解し塩素原子(Cl)を放出する。冷蔵庫やエアコンに使用される。
まず、このフロンという物質が、成層圏で強い紫外線を受け、塩素原子(Cl)を放出します。
その塩素原子は、オゾンから酸素への化学変化を促します。
つまり、フロンによって大気中にある酸素原子3つからなるオゾンは、酸素原子2つからなる酸素へと変化していくのです。
結果、成層圏にあるオゾンの濃度は低下していき、オゾン層破壊が起きるのです。
3、「オゾン層破壊」の現状は?

オゾン層の破壊については、1970年代に人工的に作られたフロンによって、懸念されておりました。
1980年代に最もオゾンは減少したと言われており、現在もその当時に比べてオゾン全体量は少ない状態が続いています。
オゾン層破壊の対策として、現在はオゾン層を破壊しない「代替フロン(HFC)」というものの使用が増加しています。
国際的にも、「ウィーン条約」や「モントリオール議定書」によって、オゾン層破壊物質の削減を目指す動きがなされています。
4、私たちができること
地球規模の現象を、人々の力で簡単に止めることはできません。
一方、日常生活における紫外線への対策は、小さなところから行うことができます。
- 日焼け止めを塗る
- サングラスを着用し、目を保護する
- UV対策の施された衣類を身に着ける
- むやみに日向に出ない
以上のように、自分自身の身を守るような行動を取ることをオススメめします。
5、「オゾン層破壊」まとめ

オゾン層の破壊は、紫外線による人体への被害が増大してしまうという事態につながるということがわかりました。
また、その原因となる「フロン」が身近な場所で使用されているということもわかりました。
科学の発展による代替物質の登場や、国際的な取り組みによって、対策が講じられていますが、個人個人ができることを継続的に行っていくことも大切でしょう。