生態系ってなんですか?生産者・消費者・分解者からなる自然界の仕組みを解説します

近年テレビや新聞、雑誌、SNSなどのあらゆる場所で「生態系」という言葉を見たり、聞いたりすることがあるでしょう。今回はこの生態系という言葉に注目し、言葉の定義から現状について解説をしていきます。

そもそも「生態系」とは?

生態系

生態系とは、生物及び自然環境(日光、水、大気など)が相互関係をなし形成しる仕組みのことを表す概念であり、エコシステムとも呼ばれます。

複数の企業によって構築された、製品やサービスを取り巻く共通の収益環境。具体的には、ある特定のスマートホンを中心に、アプリケーションソフト、電子マネー、イヤホンや充電器などの関連製品が、つながりをもつ全企業に収益をもたらす環境を構築している例などが挙げられる。

エコシステム | weblio辞書

生態系の概念において、重要な3つのキーワードがあります。それが「生産者」「消費者」「分解者」です。それぞれ詳しくみていきましょう。

①生産者

生産者とは、有機物を生産する生物のことを指します。具体的には、植物が挙げられます。

植物は、日光のエネルギーを用いて有機物(グルコースという物質)を生産する機能を携えています。これを「光合成」と言います。この有機物は水と二酸化炭素を利用して作られるため、食物連鎖におけるスタートとイメージすると良いでしょう。

②消費者

消費者とは、有機物を消費(すなわち、食べる)生物のことを指します。私たち人間も、生態系における消費者の1つです。

私たち人間を含め、消費者は生産者からエネルギーを吸収し、体内で活用することで生きています。

③分解者

分解者とは、死骸や落ち葉、動物の排泄物をエサとする生物のことを指します。具体的には、菌類や細菌類が挙げられます。

なお、”分解者は消費者でもある”という可能性を理解しましょう。例えば、ミミズやムカデ、ヤスデなどは落ち葉を捕食しているため、消費者と定義できます。一方で、落ち葉は植物の死骸とも言えるゆえ、分解者と定義することも可能です。

このように、どちらの条件も満たす生物がいるということは覚えておくと良いでしょう。

生態系が大切な理由は?

海洋

環境省においては、生態系とは、以下のように紹介されています。

動物、植物、微生物などが、食物連鎖を初めさまざまな物質とエネルギーのやりとりを通して、複雑で微妙な関係とバランスを保って共存しています。
こうした共存の仕組みによって、清浄な大気や水、土が守られ、気候の調整がされるなど、生命の星である地球の環境が維持されているのです。
多様な生物と、その生育と生育の基盤となる大気、水、土などの自然的構成要素、それらの間の物質やエネルギーのやりとりをあわせて生態系と呼びます。

かけがえのない生態系 | 環境省

そもそも生態系が大切なのでは、と考えられ始めたのはどうしてでしょうか?本記事では、海洋環境を例にとり解説をしていくこととします。

まず、生態系が大切なのではないかと考えられ始めた背景には、海の複雑さの単純化や漁業の問題などが挙げられます。海の複雑さと言われてもピンとこないかもしれないですね。いったい何が複雑なのでしょう?

海の複雑さ

海の複雑さは大きく2つあります。

①陸上のように区分がはっきりしていないこと

これは容易に理解できると思います。太平洋や大西洋、インド洋など海域には名前が付けられていますが、それらにはっきりした区分はありません。また、海に住む魚や鯨などもかなり広範囲を移動しています。

このように広く、つながっている範囲で生息する生物を種別に考えることは不十分な気がしませんか?

②地球の大きさ

地球上の海の割合はおよそ7割もあります。とても広大ですよね。その上、エベレスト(8000m以上の山)がすっぽり入ってしまうような深い場所まであります。(世界最深はマリアナ海溝のチャレンジャー海淵(10911m))

こんなに広い場所であるので全ての生物を見つけ出し、研究することは困難な気がしますよね

漁業

次に漁業の問題について考えてみたいと思います。日本は島国で古くから漁業を行っていますね!漁業大国と呼ばれていた時期もあります。しかし、最近のニュースであまり取れていないと言った内容を耳にすすことが増えた気がしませんか?

乱獲や、混獲、廃棄など、様々な問題を漁業は抱えています。これらの問題が海に与える影響を理解するためには生態系を理解する必要があると考えられてきているわけです。

まとめ

漁業

海の複雑さ、漁業の問題等、なんとなくわかってもらえたでしょか?他にも理由はたくさんありますが、筆者が思う生態系が注目されてきた大きな理由にこれらが関係していると思います。

今回は生態系が注目され始めた背景をお話ししました。このような背景から実際に取り組まれている内容についてもWearthでは紹介していますので、ぜひそのほかの記事もご覧になってください!

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