【SDGs目標12】フードロスの現状と削減への対策について解説

フードロスの原因となるスーパー



「食品ロス」や「フードロス」という言葉を、近頃よくニュースやメディアで目にすることはありませんか?

本記事では、目標12「つくる責任つかう責任」において重要視されるフードロスの現状と削減への具体的な対策について解説しています。

ビジネスパーソンとしても、また消費者としても、今後の生活に大きく関わる内容になっておりますのでぜひ参考にしてみてください。

なぜ、目標12「つくる責任つかう責任」が必要なのか?

現在日本では、少子高齢化が問題視されており、2045年には1人の高齢者を1.4人の若者が支えなければいけないといった報道も目にすることが多くなってきました。

一方で、世界の人口は爆発的な増加を続け、2015年より11億7千万人多い85億5千万人に達する見込みであることが、提唱されています。

人口増加に伴い懸念されているのが、「食糧不足」です。

世界では約6億9,000万人が「飢え」の状態にあるとされています。

これは理論上、約11人に1人が飢えているということになります。

日本国内においてはもちろん、比較的先進国で生活する中で食糧が足りていない現状を感じる機会はないと思います。

しかし、世界に目を向けると食糧不足は大きな社会課題であり、SDGsの目標の1つとして、改善が必要とされています。

フードロスとは?

フードロスとは、「食品廃棄のなかでも本当は食べられるはずなのに、捨てられてしまうもの」の事をいいます。

例えば、魚を食べた後に残る骨は、食べることができないので「食品廃棄」となります。

一方、魚の身を食べきれないなどの理由で廃棄した場合、これは「フードロス」であると言えます。

食品廃棄とフードロスは、若干混同してしまいがちなので、注意して本記事を読み進めていってください。

フードロスの原因とは?

消費者庁消費者政策課によると、日本の食品ロス量は年間646万トン(平成27年度推計)というデータが公開されています。

参照:食品ロス削減関係参考資料(平成30年6月21日版)

このフードロスの原因は複数ありますが、主に以下ような項目が挙げられます。

  • 需要を越える量を生産してしまう過剰生産
  • 消費期間切れや賞味期限切れ
  • 消費者の無計画な購入による廃棄

事業系廃棄物と家庭用廃棄物の違い

フードロスを考えるうえで、事業系廃棄物と家庭用廃棄物の違いを把握しておく必要があります。

どちらも同じ「廃棄物」ですが、廃棄元が異なるため、それぞれ以下に解説します。

事業系廃棄物とは?

事業系廃棄物とは、食品製造業、食品卸売業、食品小売業、外食産業など、事業活動の場面で発生するフードロスなどの廃棄物の事をいいます。

コンビニエンスストアやスーパーマーケットでの食品廃棄がよく議題に上がりますが、これらは事業系廃棄物に分類されるということになります。

家庭系廃棄物とは?

一般家庭で排出されるフードロスなどの廃棄物は、家庭系廃棄物に分類されます。

普段の生活において出る“生ゴミ”などがこれにあたるため、イメージしやすいのではないでしょうか。

フードロスの現状

フードロスの現状を世界全体、そして日本国内で以下にまとめました。

さっそく世界のフードロスの状況を解説していきます。

世界のフードロスの現状

地球全体で、年間13億トンの食品廃棄が発生していると言われています。

年間の食糧生産量が40億トンと言われていますから、およそ3分の1の食糧が廃棄されているという現状があります。

また現在も猛威を振るうコロナウイルスの影響で、フードロスは世界的に加速していると言われています。

日本のフードロスの現状

出典:農林水産省

農林水産省によると、日本の食品廃棄物等は年間2,550万tと算出されており、そのうち本来食べられるのに捨てられる食品、すなわちフードロス量は年間612万tというデータが公開されています。

612tのフードロスの内訳は、事業系食品ロスが328万t、家庭系食品ロスが284万tとなっています。



フードロス削減に向けた省庁の対策

日本においても、フードロス削減に向けた対策や情報発信が各機関において進められています。

①消費者庁

和元年10月1日、消費者庁により「食品ロスの削減の推進に関する法律」(略称 食品ロス削減推進法)が施行されました。

本法律は、食品ロスの削減に関し、国、地方公共団体等の責務等を明らかにするとともに、基本方針の策定その他食品ロスの削減に関する施策の基本となる事項を定めること等により、食品ロスの削減を総合的に推進することを目的とします。

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/promote/

上記記載の通り、フードロスの削減に関し、各自治体の責任を明らかにした法律であり、フードロス削減のための規則が定められています。

詳しくは、参照元をご覧ください。

②農林水産省

農林水産省HP
出典:農林水産省

農林水産省の公式サイトでは、わかりやすくフードロスの現状を知ることができ、非常にオススメです。

綺麗なビジュアルを用いた解説もあり、今後の動向を把握していきたい方にも非常にオススメな情報源です。

詳しくは、出典元をご覧ください。

③環境省

環境省HP
出典:環境省

環境省の公式サイト「食品ロスポータルサイト」では、「消費者」「事業者」そして「自治体」に向けて、それぞれ情報発信が行われています。

業務においてフードロスを推進する担当者にとっても頼りになる情報源となるでしょう。

詳しくは、出典元をご覧ください。

フードロスへの具体的な対策

フードロスは、世界規模の課題であり、改善していくためには各所で取り組みが必要です。

さっそく、企業および家庭において、フードロスを減らしていくための具体例を紹介していきます。

【企業】フードロス対策の例

山崎製パン株式会社のフードロス問題への取り組み

山崎製パン株式会社では、フードロス対策として、不良製品や原料使用のムダを減少し、食品ロスの発生量を減らす取り組みがなされています。

例えば、パンを製造する家庭で生まれるパンの耳を、豚や鶏などの飼料原料としても再生利用する取り組みなどです。

詳しくは以下をご覧ください。

参照元:http://www.yamazakipan.co.jp/shakai/kankyou/01.html

味の素株式会社のフードロス問題への取り組み

味の素株式会社は、フードロス問題への対策として、「エコうまレシピ」(=エコでうまいレシピやアイデア)を情報発信したり、環境教育に力を入れたりと、様々な取り組みをしています。

詳しくは以下をご覧ください。

参照元:https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/activity/materiality/food_loss.html

【家庭】フードロス対策の例

家庭では、小さな工夫を行うことでフードロスを削減することができます。

  • 期限を確認しながら、計画的に食材を購入する
  • 買い物前に、冷蔵庫内の食材をチェックする習慣をつける
  • インターネットで美味しく食べ切れるレシピを調べてみる
  • 適切な長期保存方法を知る
  • 贈与品はお裾分けやフードバンクを検討する

などが挙げられます。

ぜひ今日から取り組めることはないか、検討してみてください。

まとめ

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本記事では、フードロスの現状や削減に向けた対策について紹介してきました。

世界が注目する大きな社会課題であり、今後も情報を掴みながら生活をしていくことが肝心でしょう。

日本においては、各省庁が積極的に情報発信をしてくれているため、ぜひ紹介した情報源などを活用しながら学んで行ってみてください。

▼参考記事▼
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